ローマと日本で暮らした著者の経験は、時を超えた繋がりを感じさせるものが何かを探求する旅へと彼を導きました。当初、彼はローマの遺跡のような古代の石造建築だと考えていました。しかし、日本では、金閣寺のように何度も再建された木造建築でも同じ感覚が呼び起こされることを発見しました。最終的に、彼はそれが素材そのものではなく、東京の街の何世紀も続く火の見回りなど、建造物背後にある持続する意志、伝統、そして継続的な実践こそが、過去への決定的な繋がりを形成すると気づきました。
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著者は、日本語学習において、まず漢字の意味と書き方を覚え、その後発音を覚えるという方法で大きな成功を収めました。しかし、長年経った今、多くの漢字の書き方を忘れてしまっていることに気づきました。この「漢字失念症」は日本や中国で広く見られる現象です。著者は、読みと書きにおける脳の異なる処理過程を探り、自身が抱える「心像想起不能症」（アフアタンジア）の経験を踏まえ、「漢字失念症」の背後にある認知科学的メカニズムを分析します。それは、脳における「逐語的痕跡」と「要約的痕跡」という2つの記憶メカニズムに関連していると考えています。
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ブロガーのマルコ・ジャンコッティは、重度の自伝的記憶欠損症（SDAM）と共に生きる経験を共有しています。SDAMは、過去の特定の出来事を思い出せないという珍しい記憶障害であり、記憶は「ラベルのないファイルキャビネット」のようです。意味記憶と空間記憶は損なわれていませんが、特定のエピソードを思い出すことは非常に困難であり、同時に患っている映像想起不能症（Aphantasia）と関連しています。彼は個人的な逸話を用いて、SDAMがどのように彼の生活に影響を与え、空間記憶と意味記憶を使ってどのように補償しているかを説明しています。SDAMは感情的な苦痛を引き起こしますが、現在への集中力向上や合理的な思考力の向上など、利点も見出しています。
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